民間企業や公務員、どこで働く上でも切って離せないのが人事異動です。
企業の規模や自治体にもよって異なりますが、3年前後に1回程度行うというのが一般的となっています。
組織が人事異動を行うのには様々な理由がありますが、その中も大きな要素として挙げられるのが社員のモチベーションの維持です。
同じ職場で働くと、どうしても仕事内容がマンネリ化してしまいます。
新しい仕事に挑戦する機会がなくなることで、向上心が失われ、革新的なアイデアを生み出す姿勢も失われるのです。
結果としてモチベーションを維持することも難しくなってしまい、これが悪循環となり、組織全体の意識の低下に繋がっていきます。
これを防ぐための1つの手段として、別の部門への人事異動が行われるのです。
新たな組織で働くことで新たな経験や発見ができ、自身の見聞を広げることができるため、成長が期待できます。
組織異動をしないまでも、内勤の場合は担当セクションの変更、外勤の場合は担当法人の違いなどで変化を与えるというケースもあります。
また、モチベーションの維持や個人の成長などのポジティブな点以外にも、不正を防ぐという観点から実施をするケースも存在します。
同じ組織で長く働くことで、不正処理をする術を身に付けたり、関連する会社や取引先などと癒着を行ったりしてしまう環境が生まれてしまうためです。
このように、定期的なローテーションは組織、個人の力を高めるだけでなく、組織を不正から守るという効果が期待できます。